十六夜の厭世的雑録

人生をそんな深刻に考えるな・・・永久に続くものじゃないんだから。

住む世界が違う

何気ない会話の中で、こんなことを口にしたことはないだろうか。
「あんたとは、住んでる世界が違う」


これほどそっけない言い方はない。


昔、テレビで「木枯し紋次郎」という股旅ものが流行った。
長い爪楊枝をくわえて、「あっしにゃ、かかわりのねえことで」というセリフが受けた。


「あんたとは、住んでる世界が違う」と「あっしにゃ、かかわりのねえことで」とは、似ているようで全く違う。
前者は「それは、あんたには関係ないことだ」で、後者は「それは、自分には関係ないことだ」という言い方である。


「あんたとは、住んでる世界が違う」という言葉は、相手を寄せつけないで扉を閉ざした言い方になる。
一方「あっしにゃ、かかわりのねえことで」は、自分には関係ないことで、身を引く言い方になる。
相手を遮断するか、自ら拒絶するか。


どちらがいいか悪いかではなく、このような人間関係が蔓延することに、少なからず危惧の念を抱くのである。


ハナトラノオ