十六夜の厭世的雑録

人生をそんな深刻に考えるな・・・永久に続くものじゃないんだから。

逢魔が時

昼が夜に移ろうとしている薄暗い細道で、ノウゼンカズラの花がポタポタと落ちていた。
私はギョッとして、思わず歩を止めた。
朱色の命が一面に零れ落ち、凋落の一途を辿る華族のように見えた。


人の夢と書いて「はかない」と読む。
逢魔が時には、儚さや、虚しさや、遣る瀬無さや、刹那の生を感じる。


現世と来世をつなぐ時間帯に、一面の朱色を見ながら、ひとり私は佇んだ。


ノウゼンカズラ