十六夜の厭世的雑録

人生をそんな深刻に考えるな・・・永久に続くものじゃないんだから。

ぢっと手を見る

啄木ではないが、じっと手を見る。
手の甲に、ちいさなシミが目立つようになった。


若い頃は、シミなどなかったのに・・・
気がつけば、老人性色素斑と呼ばれるシミが出来ていた。


「白髪は栄の冠」と言われるので、それほど気にならない。
ところが、ある国では、顔や手に出来るシミのことを「墓場のひな菊」と呼ぶ。


赤ちゃんのモミジのような可愛い手も、長い歳月を経て皺やシミが出来るのだ。
そんなことを考えながら、再び己の手をじっと見た。


啄木は、


はたらけど
はたらけど猶わが生活(くらし)楽にならざり
ぢっと手を見る


と詠んでいる。


老いた自分の手をじっと見られるのは、ある意味幸せなことなのかもしれないね。


シモツケ