十六夜の厭世的雑録

人生をそんな深刻に考えるな・・・永久に続くものじゃないんだから。

哀夜

眠りたい
猫のようにまるくなって
ゆっくり眠りたい


夜が 私にまとわりついてきた


ここは新宿ネオン街
眠らない街 眠れない街
脂ぎった夜の街


雑踏の中に身を置けば ひとり私はエトランゼ


遣り場のない不条理感
一瞬 ムルソーの気持ちがわかったような気がした


ふっと我に返れば 脈絡のない喧騒の渦の中
自分に関係のない喧騒は 孤独な静寂と同じだ


耳を澄ますと ヴィエニャフスキの「伝説」が聴こえてきた


静かだ 完璧な静寂だ
涙の落ちる音が聞こえるほどの静寂だ


夜のしじまに包まれて
ただ 眠りたい


フユサンゴの実